ヴァンパイア様と猫
今さっきまでは一メートルくらいの距離があったのに今はその半分くらい。
うん、だんだんと近づいてる!!
てか何故に近づいてるの!?
なんて脳内で慌てふためいているあたしを他所にさらに近づいてくるお二人。
ベッドが軋む音とバウンドを感じたのは気のせいではないだろう。
だって明らかにさっきより近くなってる。
というか、だ。
あたしがいるベッドの左右に二人が座ったんだもん!!
そりゃ近いよ!!
てかてかてか!!
「あ…せ、先生は!?」
見事に裏返った声に、噛んだ言葉。
しばらくの沈黙の後に聞こえてきたのは笑いを必死に押し殺す声。
「…クックッ」
すみません、お二方。
笑いを押し殺しているつもりなんでしょうが声が漏れてるし何より肩が小刻みに震えてるよ。
笑いを押し殺してるってのが丸分かり。
そのあと大爆笑をしていた依智と裟菟。
何処がそんなにおもしろかったのかあたしには到底理解出来なかった。
っていうかさ?
あたしの問いには無回答ですか?
………まさかの答える価値がない、とか!?
…まさか、ね………。
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