俺様な幼なじみ〜ナマイキ中学生〜
入学式も終わりあたし達は入学式の後片付けをしていた。

「由美っこれ教材室に持ってって」

琴音はそう言うとあたしにパイプ椅子を渡した。

「早く戻って来てよっ!!」

「分かってるって」

あたしは急ぎ足で教材室に向かった。

タタタタタタッ

結構重いなぁこの椅子、でも急がないと琴音うるさいしなぁ。
急いで持ってかなきゃっ

ズルッ

「きゃっ!?」

あたしは廊下に足を滑らせ転びそうになっていた。

こっ転ぶぅぅーーっ!!

あたしは恐怖心から目を閉じた。

ボフッ

・・・んっ・・・あれっいっ痛くない

あたしは恐る恐る目を開けることにした。目を開けるとそこには

「たっ多田君っ!?」

あたしの好きな人がいた。

「園田大丈夫?」

あたしは驚きを隠せないでいた。

「園田?」

ハッ!!

「あっだっ大丈夫っ助けてくれありがと」

あたしは我にかえり多田君にお礼を言った。今絶対顔真っ赤だ。

「ううん園田が大丈夫ならよかった。重そうだなそれ」

多田君はパイプ椅子に指差しながらあたしに言ってきた。

「あっうんこれ?大丈夫大丈夫全然重くないよこれくらい」

あーーっあたしの意地っ張り。本当は重いくせに。

「貸してみっ」

「えっ?」

ガタッ

「結構重いじゃんっ」

多田君はそう言ってるけど、あたしのパイプ椅子を軽々持ち上げた。

「園田っこれ教材室に持ってくんだろ?俺そこに用事あるから持ってってやるよっ」

「えっ!?そんなの悪いよ!」

「遠慮すんなって!じゃっ俺行くわっ」

そう言うと多田君は走って教材室に向かった。

「えっちょっと!?・・・明日お礼言わなきゃ」

・・・・ヤバッ!!琴音が待ってるんだった。あたしは急いで体育館に向かった。

「ハァハァッこっ琴音ゴメン遅くなった!!」

あたしは頭の上に両手を合わせて謝った。

「んっもう遅いよ!!もう片付け終わって皆帰っちゃったよ」

本当だよく見るとあたし達しかいない。

「ごっゴメン!!そんな時間経ってるなんて・・・」

あたしは申し訳ない気持ちで一杯だった。


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