(短編)恋イロ
それから早いもので、今日で一年経つ。
「おはようのチューは???」
なんて、目を閉じて待っている奏に優しく唇を重ねた。
「ヨクデキマシタ」
ニッコリ笑って車に乗り込んだ奏をみて 私も車に乗った。
「今日はどこ行くのー?」
付き合って一年記念日の今日は泊まりでお出かけ。
奏とうちの親は知らないうちに仲良くなっていて、私ももう16歳になったということで、快く承諾してくれた。
「んー?ホテル??」
なんて、ニヤニヤしながら言うもんだから。
私は顔から火がでた。
「冗談 ちょっと遠くの街をぶらぶらかな」
何とも満足げに笑って見せた。
その笑顔にキュンときた。
今言うのも難だけど、奏はいわゆるイケメンとゆう部類。
カッコイイのに内面は案外子供で、無邪気に笑った顔なんて悩殺もの。
ジーッと見つめていると突然唇が重なる。
「あんまり見られると、事故る。」
なんて、意味ありげな言葉を私に残し、信号が赤になり車が止まる。
「どうゆう意味??」
と私が首を傾げると奏はゆっくり唇を重ねる。
何度も角度を変えて重なる唇に甘い声だけが車内に響く。
「ん んぅ…」