僕はもう一度恋をする
そのまま寝たことを少し後悔しながらも、シャワーを浴びた。
すこしパンをかじる。
おっと……。
時間だ。
ネクタイをキュッとしぼりカバンを持って家をでた。
「いってきます」
誰も返事くれるわけじゃないけどね。
エントランスのポストを覗く。
いつもは新聞をここで取ってそれを電車で読む。
都会から離れているこの辺りは満員電車になることなんてない。
だから、ゆっくり新聞を読むことができるのだ。
しかし、今日は新聞以外に何か届いてるようだ。
「手紙……」
ピンク色の便箋には黒のクレヨンで『さくらだやすおさま』と書かれている。
誰からだろ……。
裏側をふと見た。
「!!」
裏側には同じくクレヨンで『ゆい』と書いてある。
………ゆい。
結衣!!