貝殻の夢
今日は家に伯母が来るので、早く帰るつもりだった。
だけど海の中ではついつい時間を忘れて、ふと気が付いたら、お日さまがずいぶん傾いていた。慌てて海岸に向かって泳ぎだす。
砂浜を踏んだときは疲れ切っていた。口の中が塩辛い。
このまま瞼を閉じて眠れたらどんなに気持ちいいだろうと思いながら、服を着る。
スカートの上に小さなカニがいて、ちょこちょこと足を動かしていた。
ルートが布を振ると、どこかに飛んで行った。
背中に当たる日差しは強く、肌や髪をどんどん乾かしてゆく。
砂浜も足を焦がすようで、もう一度、海に戻りたかった。
砂でジョリジョリする足をサンダルに突っ込んで、ルートは溜め息をついた。
「また明日ね」
水平線に向かって呟いて、小さな崖をよじ登る。
近道だ。
林の中に入ると、ひんやりした影や土の匂いにほっとした。
林を抜けたところで、ルートは呼び止められる。
だけど海の中ではついつい時間を忘れて、ふと気が付いたら、お日さまがずいぶん傾いていた。慌てて海岸に向かって泳ぎだす。
砂浜を踏んだときは疲れ切っていた。口の中が塩辛い。
このまま瞼を閉じて眠れたらどんなに気持ちいいだろうと思いながら、服を着る。
スカートの上に小さなカニがいて、ちょこちょこと足を動かしていた。
ルートが布を振ると、どこかに飛んで行った。
背中に当たる日差しは強く、肌や髪をどんどん乾かしてゆく。
砂浜も足を焦がすようで、もう一度、海に戻りたかった。
砂でジョリジョリする足をサンダルに突っ込んで、ルートは溜め息をついた。
「また明日ね」
水平線に向かって呟いて、小さな崖をよじ登る。
近道だ。
林の中に入ると、ひんやりした影や土の匂いにほっとした。
林を抜けたところで、ルートは呼び止められる。