苺練乳。

練乳



「…なに、泣いてるの??」



突然、上の方から春菜じゃない声が聞こえたから。


あたしは涙を手でふき取り、顔を上げる。



そしたら、茶髪で、いわゆる『イケメン』って分類の人が立っていた。



「…大丈夫??

俺でよかったら、話でもきくよ??」



そう言って差し出された、1つのラムネ。


頬にピタッとつけられて、涙のあとが心地よい。


その優しい雰囲気に、あたしの胸がキュンとなった。



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