苺練乳。
夏に生まれたから『夏奈』なんていう、平凡な名前も嫌い。
貧相な自分の胸も嫌い。
可愛くもないし、不細工でもない自分が嫌い。
ビキニが似合わない自分が嫌い。
あたしは、
春菜になれればよかったのに。
そう言って、苺のかき氷をもう一杯買ってくる。
そして豪快にかぶりついた。
『…冷たい。』
2杯も食べてるけど、別にあたしは苺のかき氷が好きなわけじゃない。
かき氷なんて、苺のシロップ以外何も味がしないもん。
まるで、
あたしみたい。