追いかける背中
あたしは横にいるたぶん剛くんの友達に声をかけた。
「おはよー、っというか、初めまして。あたし、咲口優。よろしくね」
「俺は、柊秀。こっちもよろしくな」
あたしは横を見た。
呆れてしまって、ため息をついてしまった。
「何やってるの、奈々。あんたも挨拶しなさいよ」
「だ、、、だって、、、人見知り激しいんだもん、、、、」
「バーカ、そんな事、言わないの」
あたしは奈々の手を引っ張った。
「ちょっと、、、まってよぉ、、、、心の準備がぁ」
なーんて、奈々の意見は無視。
剛くんの前に立たせて、
「ほら!早くしなさいよー」
と、せかす。
「ほ、、、、堀口、、、な、、、奈々、、、です。よ、よろしくね」
精一杯言ってるのがおかしくて、あたしと秀は、おなかをかかえて大笑い。
「も、、、もぉーー!だから、嫌なんだってばぁ、、、、ぅぅ、、、」
ドキッとした。
「な、、、奈々!泣かないのー!」
「ぅぅーー、、、」
「なっ泣くなって、、」
「ふぇぇぇ、、、」
慰めても止まらない。
下を向いて泣く奈々。
やばいぞぉ!?
「あー!奈々を泣かしたーっ」
「さっ、、、、沙帆ぉ!言わないの!」
「泣かしたー」
「剛くんも言わないでよー」
秀は頭をなでる。
あーあ、大変だ。



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