あかいハート♥
「お前、さ、こーゆうときだけ名前呼ぶのずりーよ」
「楓・・・っ?」
「なんでこーゆうときに限って泣くんだよっ!!?」
あたし・・泣いてたっけ?
「愛理・・、そんなにキス、嫌?泣くほど嫌?」
「楓・・・。」
「俺、今でもキスしてぇよ?」
「何言ってんの?」
「していいのかよ?」
「だから、何言って・・」
「嫌なら拒否ればいいのにさ、
なに大人しくしてんの?」
できるわけないじゃん。
こんなにもキミが好きなんだもん。
嫌なわけないじゃん。
「俺、愛理が分かんねェよ」
そのときの楓の哀しい顔が今でも忘れられない。
「愛理」
その声が好き。
あたしの名前も魔法がかかったみたいにキラキラするもん。
「愛理、悪いけど帰って」