【短編】冷たい彼氏




「じゃ、梓音行くよ」



「おぅ」



龍平にドタキャンのメールをして、梓音と腕を組む。



そして、龍平に見えるか見えないかぐらいのところを通る。



気づいて龍平!



そしてヤキモチ妬いて!!



ちらちら龍平を見ながら歩いていると、二人組みの女が龍平に声をかけた。



う…いやだ。



あたしの龍平に。



その二人組みは、ニコニコしながらさりげなくボディタッチをしていた。



嫌だ……触らないで。



龍平は、あたしのだもん。



龍平の彼女は、あたしだもん!



梓音の腕から手を離し、龍平のところに駆け寄る。



もうヤキモチなんか妬いてくれなくていいから、触らないでーーー



「おぃ、姉ちゃん」



後ろから梓音の声が聞こえたが、無視をして走った。



バカ、あたしのバカ!あんなこと考えるから!!



< 22 / 25 >

この作品をシェア

pagetop