彼が猫になる
猫ってなつくの?

ってか彼女は彼に会いに来たの?

きっと二人には

人間には分からない愛があるんだ

なんて一人で想像を膨らまし

夕日に照らされる

彼と彼女に見惚れていた

しばらく見てたら

その光景を何かに残したくなった

生憎カメラが無かった

あたしは

自分が好きな風景を

デジカメに納めるのがスキ

特に、猫が画の中にいると一段と

上手く写真が撮れる

くそお。

今日は中身を減らしてきてしまった

とにかくカメラ!

携帯を握り

夕日に照らされ

シルエットの二人に

カメラを向けた

「用意はぃ~ぃ??
      はいっっ チーズ!  カシャ」

撮ってから吃驚した

使ってない携帯カメラ

最悪の事に

間抜けな音声が鳴り響いた

周りには誰もいない

携帯をただ握りしめる不審者

あちゃぁ やっちゃったよお

情けなさに肩がガクっと落ちた

「何撮ってるんですかぁ~??」

すす、すいませ~んん!!

あたしは

兎に角謝った

誰に?

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