彼が猫になる

ｶﾞﾀﾝｶﾞﾀﾝ…

珍しい出張

電車に乗るとどうしてだか

物思いに老けてしまう

電車に乗り続けて3時間…

そろそろ腰も痛くなってきた

沢山乗ってた乗客も今じゃあたしを含め

3人しかいない

久しぶりに遠くに来たなぁ

冬の空

晴れなのに外には灰ががる空

賑やかな町並みも消え

今は一面ススキの枯れた後

秋に来ると綺麗な場所なのかも知れない

今は寂しさしか覗けない

後一駅

鞄を持ち直し減速する景色

知らない場所…

いや。

何故か見たことのある風景…

夢で見た？

昔住んでた？

いや違う。　

あたしは地元から離れて上京するまで

ずっと同じ場所で暮らしてた

思い出せない

そんな暇もなく電車がﾎｰﾑにゆっくり到着した

兎に角仕事を片付けないと…

失敗したら電車がなくなるかもしれないこの田舎っぷり

地図を片手に駅を後にする