彼が猫になる
あたしの過ちを

ずっと溜め込んでた思いが

一気に寂しさと後悔と

自分への情けなさと

込み上げる思いで涙が止まらない。

「ゎぁ‥ぇぐっ…」

声が自然と出てしまう。

恥かしい…。

大人になってこんな泣き方するなんて

あたしは今でも

ずっと子供なんだ。

欲しいものは欲しい。

どうして去った一護に謝らなかったんだろう

全部あたしが悪いのに。

ずっと閉まってた記憶が

涙と共にあたしをせめる。

どうしてあたしと一護が離れたのか

思い出せない…。

そんなの嘘つきだ。

あたしが一護を傷つけた。

酷い事した

一護はあたしを叱ろうともせず

ただ ただ

あたしから離れてったんだ。

責めてほしかった

責める価値もなかったんだ

それがあたしにとっては

それが一護との距離で

あたしは自分を守るため

一護を諦めた

謝ってもいない

追いかけて拒絶されるのが怖かった

「ゎぁ~ん…」

ばか。

自分最低だ。

何年も経った

赦して…。

あたしは何年分も泣いた

何分たったか分からない

このまま死んでもいい

泣き死んじゃいたい

過呼吸まじる泣き声

「ひぃっく ひぃっく…」

頭が痛い

「お嬢ちゃん?」
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