誓いの言葉・高校編
「瞳…何も話さない事が余計に不安な気持ちにさせている事はわかっているんだ。
けれど、もう少し待って欲しい…」


省吾さんはギュッと抱きしめながら、私の耳元で優しく話す


「でも…私はそんなに弱くないよ。ちゃんと自分自身を守る事だってできるよ?」


「………そうだよな……でも……俺が嫌なんだ。
今は瞳にとって大事な時期だろ?せめて、公務員試験が終わるまで……余計な事を耳に入れたくないんだ」


省吾さんは私をそっと離し、遠慮がちに見つめた
彼の黒い瞳が僅かに揺れる

「でも…………『待って』」

話し始めた私の唇にそっと人差し指を置いた


ドキン………


省吾さんの手が私の顎を軽く持ち上げ

優しくキスを落とした

軽く触れるだけのキスが次第に深いものに……
唇を優しく甘噛みされ口を開ける様に舌でノックする
私はどうしたら良いのか分からず、軽く口を開けると省吾さんの舌が入ってきた


うわっ…………
ど・どうしようーーー
夢中で省吾さんにしがみついていた


チュッ ピチュ………


リップ音が部屋に響いた瞬間省吾さんは慌てて私から離れた


え………
< 149 / 254 >

この作品をシェア

pagetop