誓いの言葉・高校編
試合も1分半を過ぎた頃二人が動いた


私が遠間から面に攻め様と動いた瞬間
彼女は抜き胴に動いた


やった いただき…



狙い通り彼女の動きを読んでいた私はコテを入れた

面に見せてコテ

私の得意技



"コテあり!"

旗3本があがる




開始線まで戻り"始め"の合図で二本目が始まる

彼女はきっと攻めてくる

場内は他の会場の試合も止め全員の目が私達に集中する

引き胴、表コテ面
とにかく高校生相手に勝負を挑んでくる

身長は代わらないけれど、竹刀の長さが3.7と3.8の違いで間合いが違うのも多少影響あるくらいか?

残り時間も僅かとなった時彼女の左脇が一瞬甘くなった…

すかさず逆胴を攻め込む

パーーン

"胴あり!"



二本先取した私がこの勝負を制した

しかし年齢差を考えると怖いものを感じる

互いに礼をし着座して面を取る

すかさず彼女は私の正面に正座し"ありがとうございました"と礼を言ってきた


「楽しかったよ。また一緒に稽古したいね。名前は?」

彼女はとても嬉しそうに

「朝比奈亜美です」

と返事をした

清々しい気持ちになった

また会えそうな気がした
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