誓いの言葉・高校編

その人は私の鞄の紐を掴み

更に声をかけてきた


｢何ですか？｣


怪訝な顔して振り返る


｢あそこの席で何してたのって聞いてんの｣


ギクッ


｢え？ いや…別に…大学生になったらこんな風に勉強するんだな〜なんて思って…｣


えーーーﾔﾊﾞｲ どーしよ
見られた？


私の鞄の紐を掴んだまま

今度はさっき私が座っていた席まで連れてこられた

なんだよーしつこいぞ！


｢で？感想は？｣


……………………。


｢…受験どうしようか迷っています。公務員志望だから高卒で受けても良いかな？な〜んて♪｣




｢あっそ｣


……って…それだけ？
目も合わせないし！！
超失礼じゃない？


その人はゴソゴソ机の中を見てさっきのテキストを掴んで机の上に置いた

え？

怒られるの？
私そんなに悪い事したの？
最悪じゃない！


｢どんなテキスト使ってるんだ？ちなみに俺はこのテキスト使ってる………｣


｢おぃ！省吾！何やってんだよ｣


と、私の後ろからチャラい声がする

足音が私の後ろで止まった