誓いの言葉・高校編

｢わ 私………｣


隆文さんは私をゆっくり離し、目を合わせてこう言った


｢俺、真剣だから…直ぐに答出さないで、ちゃんと考えて欲しい｣


｢でも、遠距離になるし…私は警察の試験受けるから受かったらどこで採用されるかわからないんだよ。
付き合うと言っても…｣


｢わかっているよ。
それでも良いんだ…君が良い。頼むから、遠距離だとか就職・進学の条件で答出さないで欲しい。
ありのまま…葛西隆文をどう思うかで答えを出して欲しい……｣


私は隆文さんの目を見て頷いた

彼が真剣だとわかったから…


ベンチから立ち上がり合宿所に戻る時
もう一度抱きしめられた

省吾さんの様な優しく包み込む様な感じでは無く
荒々しくて…

額にキスをされて驚いた私は慌てて隆文さんの腕から逃げて部屋まで走った


…………どうしよう
彼本気だ…

…………私は………

私は部屋に入るなり
震えている自分に気がついた




付き合うと言っても
遠距離とか進学の事とか
考えない訳がない

それに…私
そんなに強く無いし


ﾄﾝ ﾄﾝ

｢瞳〜！愛美だよ開けて｣

はっ 戻って来た
私は我に返って
愛美を部屋に入れた