夏と冬とあたしと
「・・・はぁ、帰ったか。」

夕陽がホッとしたように息を吐いた

「ごめん、朝陽。今度いつ遊ぶ?」

さっきのことは無かったように話しかける夕陽

なんで何事もなかったように話かけるの?

夕陽がそんなこと思ってるなんて、あたし知らなかった

「・・・ごめん、しばらく遊べそうにないかも」

泣きそうになるのを我慢しながら言った

「なんで?さっきのことは気にするなよ、全部嘘だから」

嘘だとしても、夕陽はあたしのことを

少なくとも女の子として見てはくれない

本当にただの友達だったんだ

だから、恋人のように見られるのが嫌だったんだ

あたしの思考回路はどんどんネガティブなっていく

「ううん、そういうわけじゃなくて、ちょっと最近家が大変なんだぁ」

だから、あたしも嘘をついた
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