キミを待っている
雪
高校二年生の冬の始まり。
文化祭も終わり生徒会も落ち着いてきた頃、この学校で事件が起きた。
同じ二年生の女子生徒が飛び降り自殺をしようとしていたらしい。
結局は未遂で終わったけど。
彼女はいじめではなく、自分の病気のことで悩み、自らの命を絶とうとした。
一体何が彼女をそこまでさせたのか、僕にはわからない。
ただ、彼女を生徒会としてしばらく監視する必要が出来た。
生徒会書記――藤沢ショウタ――僕はそれを念頭に置く、というよりかは頭の片隅にほっぽり出したままでいた。
あのときまでは。