キミを待っている
十二月にもなると朝の気温はかなり低い。
僕は昨日の教訓を踏まえ、今日はコートを身に着けて登校する。
いつも通りのバス登校。
僕は友人と談笑。
……していたが、市民体育館前に来たので、断りを入れて席を立つ。
そこで、ちょうどバスに乗り込んで来た雪城さんと目が合った。
「おはよう、雪城さん」
彼女はどこかよそよそしい雰囲気だ。
どうしたというのだろう?
「その……おはようございます」
彼女は気持ちの浮き沈みが激しいのだろうか。
もう学校が近いので、バスの搭乗人数は多い。
もう空いている席などなく、僕と雪城さんは扉近くで立ったままでいる。
きっと彼女は毎朝こうなのだろう。
「今日も元気に行こー」
少しテンションが低かったので、突発的に言ってみた。
彼女は少し笑ってくれた。