キミを待っている
テストも終わったので、授業もさして重要なことは言っていない。
もうすぐ冬休みだ。
のんびりできるといいな。
放課後。
とりあえず、生徒会には顔を出さないといけない。
それに、聞きたいこともあった。
……僕が知らない彼女の一面を。
「聞いたわよ。藤沢君」
早速だなあ。
「雪城ユカリがパソコン部に入部したのだろう?」
知っているなら話が早い。
「まあそれで、今日は生徒会を早めに抜けさせてもらおうかなーなんて」
無理な相談かもしれない。
だが、二人は険しい顔は作らなかった。
「……好きにしろ」
「いいの?」
「その方が監視になるでしょう。それに生徒会はあなたがいなくても回るわよ」
酷い言い方をされる。
まあ、僕がまとめるべき書類は全部まとめて、あとは会長が目を通すだけのところまで仕事は済んでいたけど。
「でも行く前のちょっと聞かせて欲しいことがあるな」
本人に聞くと、また悲しい顔をされるかもしれないから聞きたくなかった。
それに、知っておいたらその話題を避けることができる。
「どうして雪城ユカリは自殺しようとしたの?」