Calling*Me
芽瑠side




「そろそろ離して?着いたし」



叶の手は温かくて私の手なんか包んでしまうほど大きかった。



この温かさに無償に頼りたくなった。




「助けて」と今の私は汚くてどうしようもないと言ってしまいたかった。




リボンも本当は買ってほしかった。素直じゃない私は結局置いてきてしまった。




叶だから素直になれない。



叶は私とは遠い存在だから余計に無理。




高級な存在だからこそ、その強さに頼りたくなる。




私の弱さを臆病を癒してほしいと感じる。




自分にはないものをほしいと思ってしまう。



普通はそんなこと思わないのにそういう高級な存在が目の前にいるものだから、疎ましく思うんだ。



ムカツクと感じることがあるのはちょっとの努力じゃ叶にはなれないから。



「制服洗ってあげる」

「え…?」

「だからこれに着替えて?」


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