Calling＊Me
家に帰ってからお風呂に入りスウェットはソファーに置いておいた。




新しい服はあまりないからそこら辺にある被れる黒いワンピースを着た。




ブーブーと電話のイヤな音が響く。




最近音なしにしてた。




「はい…芽瑠だけど」

「芽瑠アンタ今日叶くんと居た？」

「あ――…うん」

「手繋いでたんだよねぇ？どこ行ってたか知らないけど。ウザいんだけど」




また私の罰を考えたのかクスクスと独特な笑いが聞こえてくる。




「穴開けてよ」

「え……？」

「耳にね？１つでいいから明日までに開けてきて」




明日までに？




ちょっと待ってよ。ピアッサーはありけど開けたことなんかない。




「待ってよ。痛いじゃん」

「だから？友達から外すよ。それでもいいならいいよぉ」



私は友達関係の線を切らせないために…また傷を作る。



「わかった」




電話を切った。今から始まることをしようとしたら持っていた手が震えて電話を落としてしまった。



< 253 / 331 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop