Calling*Me
「あっ…登場したよ叶が」

「え?」



美佐と居るんじゃなかったの?



もう知ってるよね。


耳に穴が開いてることくらい。



とても眉にしわをよせて怖い顔で私を見る。


なんでそんな顔するの?



「悠馬」

「わかった。そんじゃあな芽瑠俺は退散」



逃げたか…。



「そのピアスの穴見せて」

「イヤ…」



そんなのイヤ…だってまた比べちゃうよ。叶の耳の穴につけてるピアスは価値のあるものなのに私のは違う。



「さっさと見せろ」


叶が低い声を出しても私は抵抗してみせた。これを見て何になるの?



抵抗したのに…抵抗した手は交差されて動けない。


寝ていなきゃこんなことにはならなかった。体制が不利すぎた。



「なんで開けたの?」



叶は私を見降ろして私の顔を覗く。



ギュッと手に力を込めてもまた叶の力で封じられた。



「無駄だよ俺には勝てないよ芽瑠」

「うるさい」

「俺は男だよ?」

「知ってる…」

「で。なんで開けたの?」

「気まぐれ…」


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