Calling*Me
悲しくなんかない。全然悲しくなんかない。せっかくの助けてもられる場を逃したとしても後悔はしていない。


だってそれは私の選んだ道だから…。



でも助けを求めた先は一生出会うことはないね。



それでも自分の意思を最後まで貫き通すよ。



私は不幸じゃないよ…この人生の迷路を不幸という名をつけてしまったらこれより不幸のときどうするのさ…。



そう考えれば助けを求めなかったことも後悔はしなくなる。



「芽瑠おかえり~何してたのぉ?美佐は叶くんのところ行ったけど」

「そうなんだ」



これからも女王の犬として私は何回も使われるだろう。



「芽瑠~いい男紹介してよぉ経験済みのねぇ」

「あ―うん…」

「昨日もヤッたんでしょ?」

「やったよ…」



今いる友達が私の友達じゃなくても1人よりマシだから…。



ただ…友達に糸で吊るされている人形だとして遊ばれたとしても。


ここまで友達を維持していたんだから…友達だと思いたい。



けれど…私の周りのみんなは違うよ。何か私たちにない輪ができてるよ。



「今日プリ取ろう?」

「うんうん、そういえば今日ね―」



私はまったく教室にいながら…美佐たちの人間をまったく見てなかったかもしれない。



「今日お菓子パーティーしようよぉ」

「何それーアハハ」



正直に私は羨ましいと思った。



自分にないものを羨ましがる…それは人間の本能だけれど自分にしかない特別なものを見つけれるのは難しくて…。


だからこの場にいるのが苦痛。


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