月の輪
全部消した。この辺り全て、を。
剥き出しの地面に倒れ伏した。…疲れた…。
「足…音?」
微かにこっちに走って来る音がする。
「あ、あ、さか…榊!!」
「…ちとせ?」
何とか首を起こして確認する。…あぁ、千歳だ。
「大丈夫か!?どうした!?」
「んぁあ、ヘーキ。」
「嘘だ!」
千歳が本気で心配してる。俺のことを。
「血だらけ…。」
「うん。お前の妹の先読、当たっちまったな…。」
「バカ榊!!心配した!」
「千歳?」
「死んだりしないよね?榊は、私の前から居なくならないよね?」
…泣いてる。涙が千歳の頬を伝って、俺の頬に落ちる。
「死なない。まだ死ねないよ。千歳が居るから…。」
そっと手を伸ばす。千歳の涙を拭ってみる。
「千歳、好きだ。凄く大好きだ。」
「!!?」
真っ赤染まる顔。泳ぐ目。うろたえた表情。全部、俺のものだけにしたい…。
「千歳は?俺のこと嫌いか?」
「~っ!」
千歳、返事は俺が起きたときに聴かせて…。
剥き出しの地面に倒れ伏した。…疲れた…。
「足…音?」
微かにこっちに走って来る音がする。
「あ、あ、さか…榊!!」
「…ちとせ?」
何とか首を起こして確認する。…あぁ、千歳だ。
「大丈夫か!?どうした!?」
「んぁあ、ヘーキ。」
「嘘だ!」
千歳が本気で心配してる。俺のことを。
「血だらけ…。」
「うん。お前の妹の先読、当たっちまったな…。」
「バカ榊!!心配した!」
「千歳?」
「死んだりしないよね?榊は、私の前から居なくならないよね?」
…泣いてる。涙が千歳の頬を伝って、俺の頬に落ちる。
「死なない。まだ死ねないよ。千歳が居るから…。」
そっと手を伸ばす。千歳の涙を拭ってみる。
「千歳、好きだ。凄く大好きだ。」
「!!?」
真っ赤染まる顔。泳ぐ目。うろたえた表情。全部、俺のものだけにしたい…。
「千歳は?俺のこと嫌いか?」
「~っ!」
千歳、返事は俺が起きたときに聴かせて…。