月の輪
「あの…貴方はどちら様でいらっしゃいますか?」
私が御影の者と知っていた。と、言うことは…?
「警戒しなくていいよ。ここでは、僕らは何も出来ないから。」
「え?」
それは、どういう事?
「ここは君たちの"場"だからね。」
"場"って?


「で?お前は何故ここへ参った?」
「知らねぇ。」
「質問を変えよう。探しに来たのか?それとも探されに来たのか?」
「…??」
「…馬鹿者だな。貴様、女は?」
「いっいない!!そんなん居ない!!」
女なんて…いな…あれ?
何だ、こいつ?似てる…?誰に?
「おっお前、名前は?」
「貴様にお前呼ばわりされるのは気にくわんが、まぁ、良かろう。愛しい我が子孫じゃ。心して聴け!!我が名は御影千尋じゃ!!」
みかげ…ちひろ…。みかげ…御影…。
「ぁあぁぁ!!!」
「なっ何じゃ!!喧しい!!」
ちとせ、千歳だ!!
< 31 / 39 >

この作品をシェア

pagetop