クマさん、クマさん。







ガチャ


「母さん」


家に帰ると1番に母さんの元に向かった。


「なに?」


「俺、志望校決めた」


「そうなの?やっと決まったのね。どこなの?」






「・・・俺、T高に行きたい」



俺が選んだのは"夢"だった。


大学はアメリカに行きたい。

そう思ったら答えはT高に行くことだった。




「T高ね・・・いいんじゃない?それなら空也の夢も1歩近づくんじゃないかしら」


母さんは笑って賛成してくれた。



アカヤには"なっちゃん"より"夢"を選んだと思われたかもしれない。



けど、俺はなっちゃんと離れても好きでいられる自信があった。


そして願わくば、気持ちを伝えて付き合えたらいいと思った。


だから、俺はT高に行くことを決意した。



次の日、先生にT高に行くことを伝えると先生も喜んで賛成してくれた。




< 36 / 138 >

この作品をシェア

pagetop