クマさん、クマさん。
俺は何も考えることができなくて、ただ携帯を片手にベッドの横に座ったままでいた。
♪~♪♪♪~♪♪~♪
電話・・・?
「えっ・・・」
またなっちゃん?
「なっちゃん?」
『クマさん』
「どうしたの?言い忘れ?」
何かあったの?
『クマサン今どこにいるの?』
「俺?俺は今家だけど?」
場所なんて聞いてどうするんだろう?
なっちゃんが分からない。
『今から行くから待ってて』
「え?なっちプッ
プッープッー
どういうことだ?
なっちゃんが俺の家に来るの?
でも今から行くって言っていた。
なっちゃんが来る。
ピンポーン
あれからどれくらい経ったか分からない。
誰かが来た。
9割誰かは分かる。
遠足の前日のようにドキドキが止まらない。
ガチャ
玄関を開けると、大好きだったなっちゃんがいた。