クマさん、クマさん。
やっぱりなっちゃんへの気持ちは変わらないんだ。
でもそれを伝えるのは『今』じゃない。
中学の時と同様に『今』この恋が叶わなくても
『未来』はどうなっているか分からない。
「やっと体格らしいこと言ったな」
「黙れよ。つーかなんでお前いるんだよ」
アカヤも授業中だろ。
「たいぎいからサボった」
「馬鹿だな」
きっと俺たちが心配でなっちゃんに着いて来たんだな。
今さっきなっちゃんに電話したのも
アカヤが"真中が泣いてる"って電話が来たから。
「まぁ、今日はサボってクマん家で寝るわ」
「家で寝ろよ」
そんなことを言いながら俺もアカヤを家に入れる。
家に入る前にもう1度道を見ると、なっちゃんの背中はもう見えなかった。
なっちゃん、またね。
今度会ったら言うから・・・・
6年の気持ちを・・・――――――
ちゃんと伝えるから・・・。
熊谷 空也。-高校3年生-
-END-