リメンバア
はー。
もう。
何回目だろ?
"もう"、っての。
「マツバラ」
『え?』
「もう言わない」
『えー!』
「てかさ」
「自分から言えば?」
『あー!』
『そりゃね』
『そーですよねー』
『あたし』
『アキ!』
『ミヤジマ、アキ!』
『アキでいいよっ』
いいよっって‥‥‥
ノリ軽いなぁ‥‥‥
本人に幽霊かよ‥‥‥
そもそもさー。
幽霊ってもっとさー。
怖かったりとか、
するもんじゃないの?
怪談とかさ。
あるじゃん?
化粧濃くない?
この幽霊。
らしい人。
人?
何でもいいや。
ふう。
脳が凝りそう。
考え過ぎて。
「マツバラ‥‥ミホ」
『ミホって、呼んでい?』
「好きにして」
『する』
『ミーホっ』
『ミホミホっ』
「うるさい」
『ごめん』
「てかさ」
『んー?』
「どこまで付いてくる気?」
『んー?』
「ごまかさない!」
『はぁ‥‥い』
「で?」
「どうする気?」
『やー』
『行くトコ、あるワケじゃないし』
『このままー』
『な?』
『だめ?』
やっぱり。
嫌な予感って、
本当に当たるんだ。