リメンバア

『あたし』
『すんごくウレシかったんだ』
『もうひとりぼっちじゃなくなる!って』



『ミホがさ』
『お母さんと話してる時』
『うらやましかった』
『家族、かぁーって。』
『いいなぁ、って。』



「ひとりぼっちなんかじゃない!」
「もう!」
「寂しい思いなんか!」
「しないでいい!」
「つーか!」
「させないっ!」



『名前で呼んでくれたコト』

「?」

『すんごくウレシい』

「友達なら」
「当たり前なんでしょ?」

『うん』
『だからヨケーに』
『ウレシいの』
『友達だ、って』
『思ってくれてんだ、って』
『正直、』
『またひとりぼっちだなって』
『思ってたから』
『ミホがあたしを』
『見付けてくれるなんて』
『思わなかったもん』



「アキはさ」

『ん?』

「誰にも見えないじゃん?」

『うん』

「そしたら今のあたしってさ、」
「一人で大声出して」
「泣いて」
「もしかして」
「変な人?」

『かも』

「そこは否定するとこ」

『そ?』

「そう。」

『そっか』
『分かった』
『そんなコトないよー?』

「遅いし」
「つーか」
「少しは気持ち込めてよ」

『あは、バレた?』

「そりゃばれるよ」
「簡単すぎ」




「じゃ、帰ろっか」

『うん!』


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