甘いキスの魔法
告白されたのが始まりで
種村くんと付き合って
今日は一ヶ月記念日だった。
「―――今日も楽しかったね。また明日ね、ばいばい。」
といつも通り別れて家に帰るとこだった、
「――――――梨音。」
名前を呼ばれて振り向くと
いきなり近付く種村くんの顔。
そりゃ……付き合ってるなら
こういうこともするんだろうな、
そう思ったけれど―――
―――自分の身体は素直だった。
種村くんの胸を思いっきりおして
種村くんと自分の顔を離して
「やっぱり…無理です、ごめんなさい。」
と一方的にそう言って走って逃げて来た。
その後、来たメールの内容は
当然“別れよう”その4文字。
―――――男の子は苦手…。
触るだけでも鳥肌が立ってしまう。