甘いキスの魔法

電話の着信音が途切れてﾋﾟｰっという甲高い発信音のあとメッセージが流れてくる。










『……天野梨音。俺と付き合わなければ命ないと思え。』










内容はいつもこんなものばっかりだ。














……犯人はきっとあたしの知ってる人。













人に相談しようかとも思った。











『勿論この事を誰かにバラしたりしたらそいつがどうなるかわからないぞ。』








これを言われるともう、なにも出来ない。








あたしのことで今ですら、優に迷惑かけているのにこれ以上は周りの人に迷惑かけれない。












「優は気にしなくていーから」










あたしが作った笑顔を優に向けると優は一瞬首を傾けて、不満そうの表情をしてからいつもの優に戻った。