甘いキスの魔法



――それから30分位が過ぎて





宮崎先輩に優を任して、ご飯を作っていたあたしの横にひょこっと優が来た




「おねえちゃん。優、風呂行きたい!」





下からあたしをきらきらとした目でじぃっ見つめる。





「もうちょっとで、ご飯出来るから待ってね?」




と、洗い物をしながらそのまま言えば






「ちがうー、おにいちゃんと一緒にいきたいの」







優がまた、我が儘を言い出すから


後ろを振り返りソファーの上で座る宮崎先輩を見て、





「疲れてるからゆっくりさせてあげな?

お兄ちゃん背中も怪我してるし」





「はぁい。でもまだあそんでいい?」





少し眠そうな目を擦りあたしに問う。






「ご飯出来るまでだからね」




と約束して、優は笑顔で頷いて先輩の座るソファーの横に座りにいった






その光景を見れば、なぜだか自然と口元が緩んだ
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