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「もしかして桜木さん?」
あたしはそう言われた方を見た。
そこには高校で同じクラスになった男子がいた。
彼はクラスの学級委員になった人で、一言でいえばクラスで中心の人だ。
彼の周りにはいつも人がいる。彼は何か人を引き寄せる力でもあるような人だ。
「もしかして小菜美ちゃんのお友達?」
おばあちゃんが彼に質問した。
「あっこんにちは。桜木さんと高校で同じクラスになった内田優輝です。」
丁寧に自己紹介をしたあとお辞儀までした。
「あらあら。ご丁寧にありがとう。小菜美ちゃんのクラスメートなのね。
ここらへんに住んでるの?」
おばあちゃんは内田くんに質問した。あたしは隣で長い話になるのかな…と思いながら立っていた。
「あっいや俺はここから二駅離れたところに住んでるんですが、こっちに俺の友達がいてそこに遊びに来てただけです。」
ここら辺に住んでたら同じ中学だよおばあちゃん…そう心の中で思っていた。
「あらそうなの。じゃぁお急ぎかな?お友達と楽しい時間を過ごしてくださいね。それじゃぁ。」
そう言っておばあちゃんはお辞儀をしてそこをあとにしようとした。
あたしもおばあちゃんの後について行った。
「桜木さん。本当に声がでないの?」
内田くんはあたしの腕を掴んで真剣な目で言ってきた。