ハルシオンと夏の日
家に帰ってガタガタ震えた。

「学校行かなくてもいいよね?」
「行かなきゃダメに決まってるでしょ」
「いじめられてるのに?」
「前向きに考えなさい」
「そうだぞ、るな。あいつらも反省するからな」

何もわかってない。
わかってくれないんだね。

同じように朝がきた。
頭がガンガンする。
「ほら、頑張って!」

頑張れない。
そこまでして学校行く意味って何?
「うっ…」

あたしは玄関に蹲った。
胃液をゲェゲェ吐いた。
お母さんが腕をつかんで立たせた。
「今日は休みなさい…明日から行くんだよ」

次の日も
次の日も
次の日も休んだ。
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