ハルシオンと夏の日
この頃からカウンセリングに通いだすようになった。
先生は人の目が怖いあたしを受け入れてくれた。

トゥルル…トゥルル…
毎晩、担任の先生から電話があった。
「もういいですって言いなさい」
「あんたには疲れた」

「先生、もういいです」
「もう…諦めます…」
「何言ってるんだ!諦めてどうする!るなが諦めたら終わりじゃないか!」
泣いた。
先生だけが味方でいてくれた。
先生だけが待っててくれた。

「周りに散々迷惑かけて…この裏切り者!」
「あんたは友達裏切って生きてるんだよ」
「いつまでも悲劇のヒロインぶってるんじゃない!」


何かがプッツリきれた。
「わかった…学校行く…」


次の朝、久しぶりに制服を着た。
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