加害者は俺、被害者は私。

"キキーッ"

『えっ…』

"バンッ"

ふわりと宙を舞う、身体。

"ドサッ"

鈍い音をたてて、崩れ落ちる人形の様な私。

生暖かい液体が、額を伝う。

怖い…怖い…コワイ。

上手く動かない手が。

他人の携帯のシャッター音が。

そして今、実感した。
あぁ…私、事故にあったんだ。

霞む意識の中で、ただ一人の声が聞こえた。

『撮ってんじゃねぇよ!!救急車、誰か呼べや!!』

ただ、一人の声が…



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