加害者は俺、被害者は私。

スーッササッ

私とゆーちゃんは、蒼之丞くんのOKサインを待つ。

「「あっ…」」

いいみたい。

そう、蒼之丞くんは、気配を消すのが上手いみたいで、後から入っても先生にバレない。
だから、蒼之丞くんに先行ってもらって、今に至る。

そして…

「平先生。そこ、間違えていないですか?」

頭もいい。

「あぁ…君は…玉城くんね。今日…いましたっけ?」

「いましたよ。平先生ってば、俺のこと忘れちゃうなんて…」

しゅんとした顔を見せると、

「コホン。ごめんなさいね?ところで、間違いというのは?」

少し赤くなった平先生。
やっぱり蒼之丞くんは…先生にもモテるのね…

この学校で一位二位を争うモテメンだから。



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