加害者は俺、被害者は私。
「無理、とは言えない。可能性なんて無限にあるんだ。君が希望を持って、前に進めば、自ずと答えなんてすぐ見付かるものだ」
「そんなの…いつかわからないじゃない…」
私は起き上がり、自分の右腕を左腕で叩いた。
ベットには、私の涙がポタポタと落ちる。
『何も感じない』
わかってたこと。
でも、身を持って感じると、これほど悔しいものはない。
ボンッボンッ
勢いを増した私の左腕に、お母さんが腕をのばして止める。
「止めて…止めてよ…珀…あたしが産んだこの身体、自分で傷付けるなんて…」
「今は、この身体が歯痒くて仕方ないと思う。だけど、前を見れば、見付かるものがあるんだ。リハビリ…頑張ろうよ」
先生の優しい眼差しに、心が揺れ動いた。