加害者は俺、被害者は私。
「てかさ〜はる、その子の友達と友達でさぁ〜珀って子、友達に珱平のこと色々言ってたみたいだよ」
「んだよ、それ」
「はる、聞いちゃったんだよねぇ〜"加害者が被害者に付き纏うとかありえない"って言ってたって」
は…?珀が、んなこと言うかよ。
ありえねぇし。
「意外とタラシみたいでねぇ?なんか、複数の男ともその…ねぇ?」
俺の顔色を伺うように、はるは…言う。
「珀は、そんなことするような奴じゃ「ないって言えるの?その子の何を知ってんのぉ?」
今は、はるの間延びする声が、欝陶しくて堪らねぇ。
何も知らねぇよ。
でも、何も知らねぇからこそ、見えることもあると思う。
俺は、珀を信じる。