加害者は俺、被害者は私。
「……っ、く…」
泣き続けるはるに、珀はただ、優しい眼差しを送っていた。
「珱平?」
ふと気付くと、珀は俺に笑いかけていた。
「は…珀…」
言わないと…ごめんって。
気付けなくてって…
「珀、ごめん…珀の苦しみに気付けなかった」
「??苦しみ?私、苦しんでなんかないよ?むしろ珱平の方が苦しそうだよ」
ふわりと微笑み、俺を安心させる言葉をかけてくれた珀に、ツーンと鼻の奥が詰まったような感覚に陥った。
「珱平、なんでここに来なかったの?」
珀は、何も読み取れないような顔で、俺を見上げこう言ってきた。
だから、俺は全てを話した。
正直、恥ずかしかったし、情けないし…子どもみたいだし。
それでも、珀は、聞いてくれた。
病院に行かないことで、珀を試した…とか、連絡来なくて正直ムカついたとか、そして、自分にもムカついた…とか。