加害者は俺、被害者は私。

「…っ、…!!!」

「はる…って、何また泣いてんだよ?」

「ばがー!!もうなによ!!ごっぢばごんがらがっでんのに、ごぐばぐどがじでぇ〜!!」

……何言ってんのか、さっぱりわかんねぇ。

「あ?」

「ぐずっ!!もうっばるも、ジンずぎー!!!」

はるは、俺のとこに飛び込んできた。

「うおっ…!!」

バランスおかしくなりそうだった…危ないあぶない…

「もう!ぎょうだいどが、がんげいない!づが、ママと血づながっでんだがら、べづにびどりじゃないもん!だがら、ジンが一人でががえごまなぐでもいーんだがらねっ!!!」

……早口だ…
でも"シンが一人で抱え込まなくていい"とだけ、聞こえた。
それだけで、救われた。
俺の手の震えは、いつのまにか止まっていた。




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