加害者は俺、被害者は私。

「く…うっ…!!」

「珀ちゃんっ!!すごいよ…歩けてるよ!!」

「………え…」

あれからまた、リハビリを本格的に始めた。

「こんなに伸びがはやいなんて…すごいよ」

秋頼先生は、そう言って優しく笑ってくれた。

また嬉しさが込み上げてくる。

あぁ…私、こんなにも頑張れるよ。
珱平が約束してくれたから。

「少し、休憩しようか」

「はい」

私達は、屋上へと向かった。
いつもリハビリの後は、屋上でお茶を飲んだり、話したりすることが日課になっていた。

…最近、お母さんがおかしい。
何かに悩んでいるような…そんな顔をする。
それを、先生に相談しようと思っていた。



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