加害者は俺、被害者は私。
「貴女は、彼の子よ」
……へ?
「彼って…?」
お父さんは、病気で亡くなったって…
そう聞いて二十歳まで…
「冬木秋頼が、貴女の父親なのよ」
「お…お母さん…私のお父さん…亡くなったって…」
「あのね?そうするしかなかったの。彼の夢を、叶えてもらいたかったから」
夢…?
「彼はね?医者になるのが幼い頃からの夢だったの。でも、彼が医者になる為には、様々な場所で経験を積むことが必要だった。だから彼は、アメリカで医学を学ぶことを決意したの」