あいたかった青と白
美香は目が覚めた。
泣いていたのは少女ではなく美香だった。
美香は毛布をギュッと握り締めしくしく泣いた。
美香を守ってくれた大好きな人はもういないのだ。
目が覚めてまた現実が彼女を孤独の淵へ追いやった。
美香はベッドから起き上がった。
ふと横を見ると、ベッドの脇の小さなサイドボードの上にスケッチブックとクレヨンが置いてあった。
琢海が美香が部屋で退屈しないように、と気遣ってくれたものだった。