桜舞う木の下で
「湯沢 隆祐さんは?」
無事に病院に到着した私達は受け付けに走った。
「四階の集中治療室です」
エレベーターの中でも、私は頭がパニクったまんまで…
「麻衣?」
「何?」
愛ちゃんは、背中を擦ってくれた。
一階一階上がってくエレベーターの中で、私は胸のドキドキ感が消えることはなかった。
―チン
「…」
そこで私が目の当たりにしたのは、泣き崩れた家族の姿だった。
「あの…」
「瀬川さん…」
「彼奴は…」
「…危険みたい…」
“危険みたい”
「先生!!」
初めて本気になれました。まだ、貴方に伝えてないのに…