桜舞う木の下で
「すい…」
「麻衣ちゃん?」
そこには、サングラスを掛けた長身の男の人が立っていた。
「はい…」
「瀬川さんに言われて…来たんだけど…」
サングラスを外した男の人は、私が人生の中で一番に愛した人。
「湯沢先生…」
隣にいた愛香は瀬川先生の所まで連れていこうよ!ってはしゃいじゃって…。
「瀬川先生の所まで行きますか?」
「…じゃぁ…お願いしよっかな?」
ニコって、笑い方は今も昔も変わらなくて、変わったといえば憎たらしい性格ぐらい。
「瀬川先生?」
中学校舎に移動し、職員室から瀬川先生を連れてきた。
「お…来たのか。」
「言われたら来ますよ」
って笑う湯沢先生。