桜舞う木の下で
「湯沢先生って人がいてね、私、その人の事大っ嫌いだったの。でもね、そんな人がさ、私に初めて本気の恋を教えてくれたの。」
「…」
「最初はね、絶対にあり得ないって思ってた。一瞬の迷いだって。ドキッてしただけだ!!って、そう思ってた。でもね、何か、仲良くなりたいって、もっと先生の事知りたいって、そう思ったの。」
「…うん」
「でも、先生って意外にモテるし近付けないなぁ…って思ったし、私の名前なんて覚えてないだろうな…って思ってた。そしたら、うちの友達が先生の授業一回だけ受けられなくてね、その時に配ったプリントを貰いに行ったの。」